2012年9月6日木曜日

おっぱいっていいね・・。

今日、おっぱいマッサージに行った方は、2人目のお子さんで、今日で生まれて1ヶ月。
おっぱいマッサージ中の「添い乳」風景です。


8日前に初めてお伺いした時は、ミルク100ccを1日に3回足していらっしゃいました。母乳は赤ちゃんが泣く度に与えていらっしゃったのですが、足すミルクの1回量が多すぎたため、授乳(母乳)の間隔が空きすぎて、不自然な授乳(母乳)間隔になっていました。そのため、右の乳房にシコリが出来て分泌も悪くなっていました。授乳量を測ると28gと少なめでした。おっぱいマッサージを行なうと、右の乳房は溜まり乳が多く、乳輪部が硬く、明らかに左の乳房から出る母乳とは乳質も違い(溜まり乳は美味しくない)量も悪く、射乳がほとんどありませんでした。左の乳房より乳首が少し短めであるため、赤ちゃんが浅い吸いをしている事も原因でした。もちろんマッサージでシコリは取れました。
右から先に授乳する事と、深く吸わせる事と、追加するミルクを40ccに減らし、回数を6回位にする事をお話させていただきました。

そして今日、2回目のおっぱいマッサージに伺いました。
赤ちゃんの体重を測ると、前回の体重増加率(1日体重増加)よりもかなり良くて、ママはとっても安心されました。
マッサージの前に母乳を飲んでもらい、飲み方や授乳量を見ます。今日はなんと60gも飲めました。そしてそのまま、すーと寝てくれました。
おっぱいマッサージを行なうと、前回分泌がかなり悪くなっていた右の乳房からもピューピューとおっぱいが飛び出しました。右から先に与え、深く含ませるだけでこんなに乳房の状態は変わるのです。もちろんおっぱいマッサージの効果もあります。左の乳房に溜まり乳が原因のシコリが出来ていたので、今日からは左右交互に(今回の授乳で右→左と飲ませたら、次の授乳では左→右と飲ませます)して頂くようにお話しました。

マッサージの終わり頃に赤ちゃんが泣き出したので、右のおっぱいを「添い乳」しながら、左のおっぱいのシコリを取ってしまいました。
上のお子さんをミルクで育てたので、ママは今日が「添い乳」初体験!そこで私が携帯のカメラでかわいい「添い乳」風景をパチリ!ママに見せると「かわいい~!私からはこんな風に見えないから・・」と感激していただきました。
「添い乳」は赤ちゃんのお鼻を塞がないような工夫が必要です。3ヶ月くらいになると顔も大きくなるので、腕枕で「添い乳」出来ますが、新生児の頃は赤ちゃんの背中にバスタオルを巻いた物を置き、お母さんの腕は赤ちゃんの頭と枕の間に伸ばすか、ママの頭の下に置きます。

上のお子さんはミルク育ちだけど、夜泣きもなく、とっても育てやすかったそうです。でもやはり私達は哺乳動物なので、ママたちは「できれば母乳で育てたい」と思われるようです。
生まれて直ぐから、赤ちゃんとお母さんが一緒のお布団で寝て、赤ちゃんが欲しがる度に母乳を与えれば、誰でも4~5日目には母乳はいっぱい出るようになります。しかし産院によっては、母子同室が退院の前の日だけという所もあり、母乳育児が確立するためには退院してからのママの頑張りが必要になってきます。
そんな時に私達開業助産師は退院して直ぐの方のお宅に伺い、おっぱいマッサージや授乳指導などを行なう事で、スムーズな母乳育児へのお手伝いを行なっています。
安全な「添い乳」の方法もご指導させていただきます。
お腹は一杯なのに泣く時には、「添い乳」が効果的です。母乳育児は、いい加減に、楽をしながら・・が大切ですね。

母乳相談や新生児訪問だけを行なっている助産所も多いのですよ。
(社)大分県助産師会のホームページはこちらhttp://www7.ocn.ne.jp/~yoiosan/

2012年8月28日火曜日

ドラマ「つるかめ助産院」が始まります。

ブログの更新を久しぶりにします。
8月は3人のお産予定があり・・実際は7月31日に2人生まれ、8月23日に1人生まれました。3件とも遠方だったので、お産が終わるまでは心にゆとりが持てず、ブログの事は忘れるようにしてました。
しかし8月のお産は、皆さんそれぞれに素晴らしく、私は今助産師として充実した気持ちに浸っています。頑張ってくれた産婦さんと赤ちゃんに感謝です。
ところで、明日8月28日から、NHKで「つるかめ助産院」というドラマが始まります。毎週火曜日の22時からです。
私もとっても楽しみですが、助産院について知らない人にもぜひ観て欲しいと思います。
「潮の満ち引きとともに、命は自然に誕生する・・・」生命の誕生の意味を、その大偉業を成し遂げていく女性の偉大さを高らかに謳いあげていくこのドラマを、ぜひ大好きな方と一緒に観て下さいね。
http://www.nhk.or.jp/drama10/tsurukame/cast/index.html

2012年6月5日火曜日

おおいた妊娠ヘルプセンターが開設されました。

大分県の事業を、(社)大分県助産師会が委託され、4月18日に開設されました。
http://www.pref.oita.jp/site/sinzidai/hiroba82.html

この事業は、望まない妊娠による、子どもの虐待死を防ぐ目的があります。子どもの虐待死は0歳児が一番多く、その中で出生当日が一番多いのです。それを防ぐのは、望まない妊娠をしない事。そのために、各個人に合った、具体的な避妊方法も指導します。もし、望まない妊娠をしてしまったら、出来るだけ早く相談して欲しいのです。中絶だけではなく、里親制度なども説明し、尊い小さな命が守られる事を一緒に考えて行きます。http://www.pref.oita.jp/site/kosodatenotane/jidoyougosatooya.html
妊娠したけど、親になる事が不安であるとか、パートナーからDVを受けているとか、不倫の結果妊娠してしまったが相手が相談に応じないとか、経済的に不安であるとかの、妊娠葛藤を持っている方はとても多いと思います。1人で悩まず、助産師に相談して下さい。公的機関や医療機関と連携して、解決の道を探っていきます。小さな尊い命を守っていきたいと思いますのでよろしくお願いします。

2012年6月2日土曜日

第68回日本助産師学会で浜文子先生の講演を聞きました。

「抱きなさい 子を」 ~ 浜 文子 ~

抱きしめなさい 子を
育児書を閉じ
子育てセミナーを欠席し

抱きしめなさい 子を
誰にも遠慮せず あなたの子を
しっかりと 抱きしめなさい

抱きしめなさい 子を
母の膝が 子供の愁い(うれい)の
すべてを除く その時代(とき)に

いつか母の膝は 子の悲しみに近づけない
日がやって来る
やがて母の手が 子の涙を拭いてやれない
日が訪れる

きっと来る その日
子が涙を拭う手に
柔らかな記憶の手が重なるように
痛む子の心が
温かな思い出の膝に包まれるように

母よ 抱きしめなさい 子を
もう何もしてやれない日のために
抱きしめる手が 子の未来に届くよう
幾度も 幾度も
抱きしめなさい

母たちよ
やがて別れる者として
あなたの子を 
しっかり胸に 抱きなさい


『 赤ちゃん 』~ 浜 文子 ~
あわて者でもいい
泣き虫でもいい
手先が不器用でも
音痴でも かまわない

もちろん
人が振り向くほどの
美人である必要もない
とりたてて特技がなくても
高尚な趣味も
噂に上るほどの博識も不要

おまけに
学歴
職歴
賞罰
一切不問
そのままのあなたがいい
そのままのあなたが好き

赤ちゃんは そう言いたくて
あなたに両手を伸ばしてくる



講演会は、先生が子育てのカウンセリングをした実体験や、ご自分の育児体験を交えた笑いあり涙ありの楽しいあっという間の1時間半でした。
話の中で、何度もおっしゃっておられたのが
■専門家に頼らない
あなたの子はあなたの子です。データに基づいて存在しているわけではありません。まず、子供をよく見ること、感じること。そこからあなたが感じることが正しい場合がほとんどです。
子供を分析して分類することでプラスの効果が生まれることは、稀です。型にはめてはいけません。
育児書のとおりにならない、と嘆く親が多すぎます。(極端な例として・・・、「いないいないばぁ」を喜ぶ月齢を迎えたお子さんを持つお母さんの実話。「顔が見え隠れするのが楽しくて、それが脳への刺激となり、成長にも良い効果をもたらす、と本にあったけれど1日に何回すればいいのですか?」と聞くお母さんもいたとか・・・!「よろこべばいいじゃないの」と浜先生。)
たとえば、幼稚園に行きたくない・学校に行きたくないと言い出しても、すぐに「不登校」とカテゴライズしないこと。専門家・精神科に頼り薬漬けにしてはいけません。お父さん・お母さんが抱きしめて話を聞くことが解決につながることを忘れないで。

■情ある子育てを
「情」がない子育てをしてはいけません。それは「情けない子育て」です。
「情」があれば、たいていのことは大丈夫!
転んでしまったら、おまじない。すぐに「泣かない!痛くない!はい、絆創膏!」ではなく、なでなでしながら「ちちんぷいぷい、痛いの痛いの飛んでいけ~」手から伝わる温かさを子供に。

■子供が幼児期の親同士のつながりを大事に
子供は成長すると、心を開かなくなる時期もあります。それは特に親に対して。そんなときに「おばちゃん・おじちゃん」の言葉だと聞いてくれることも実際多いです。ぜひ、このお子さんが小さい時期の親同士のつながりを、長く持ち続けてください。小学校・中学校・高校・・・となるにつれて、成績や進学先や偏差値が付いて回ってくる世の中です。幼稚園くらいまで時代の「髪を振り乱して育児をしている時代を知っている仲」のお付き合いは、「いまさら何を隠しても」というフランクな関係になれます。そんなつながりを、どうぞ大事にしてください。

■お父さんのぬくもりを子供たちに
お母さんとは違う感触を、子供はちゃんとわかっています。
小さいときにお父さんにたくさん触れた子(特に女の子)は、成長したときに安易に異性に肌を許しません。

■子供は誰よりもお母さんが大好き
何をされても(たとえ虐待にあっていても)、子は母を求めます。
カンペキである必要はありません。そのままのあなたが大好きなんです。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★浜文子

1945年北海道函館市生まれ。
詩人・エッセイスト
教育、育児関連の新聞、雑誌などに記事を執筆しつつ、日本で初めての妊産婦のための専門雑
誌、老人介護誌の編集に携わる。人間の生・老・病・死の現場を取材し独自の視点でメッセージを発信し続けてきた。教育、保育、母子関連を中心に講演多数。
「育児」がアカデミズム主流へと傾く中、自著を通し、これまで誰も書かなかった、母へと移行する女性の内面を産む側の立場から記し、日本で始めて「子どもはみんなお母さんが大好き。安心してありのまま、そのままのあなたで母に。我が子の専門家はあなた」と提唱。独自の視点で論を展開し、母親の自信回復を願う育児の流れに先鞭をつける。
NHK教育テレビ番組「現代ジャーナル」での自詩の朗読の他、大阪ABCラジオ「ちょっといい話」などラジオ出演も多く、その著書は中学・高校で国語の入試問題に使用される。
著書「おばあちゃんの隣りで」は、NHKラジオ第一放送「私の本棚」にて13回に渡って紹介され、全国のリスナーから大きな反響を呼ぶ。
子育ての現場にいるお母さま方にとって共感を呼ぶ育児講演は、『明日からすぐに役立つ話』と定評がある。主著に「母の時間(とき)」(グランまま社)「浜文子の育母書」(メディカ出版)「子どもの心を開く大切な言葉」(河出書房新社)「祝・育児」(小学館)「母になったあなたに贈る言葉」(清流出版)「信じる力生きる力」(小学館クリエイティブ)「母であるという幸せ」(PHP出版)等他多数。


2012年5月31日木曜日

真弓定夫先生公開講座「自然流子育て」でライアーコンサートがあります。

http://www.youtube.com/watch?v=9O4SMw_8Om0&feature=related
自然流子育て

薬や注射に頼らず、食べ物と生活習慣を見直すことで、病気知らずの体をつくる、
自然な子育へのアドバイス

2012617日(日)13301630
受付:1300より
場所:大分文化会館 第2小ホール
入場料:1,000円(一家族)
講師:真弓定夫先生
1931年東京生まれ
      東京医科歯科大学を卒業後,佐々医院小児科医長を務めた後,1974年武蔵野市吉祥寺に
真弓小児科医院を開設『薬を出さない・注射をしない』自然流の子育てを提唱
2003年に社会文化功労章受賞
      <著書> 「自然流育児のすすめ」「自然にかえる子育て」「病気知らずの自然流育児」など多数

問い合わせ先:大分県助産師会総務担当   サエラ助産院・戸高佐枝子
電話:090-3075-1730
      申し込み:メール saera-midwife1188@silk.plala.or.jp  
        FAX 097-594-8360  
              ★住所・氏名・電話番号を記載して申し込んでください
★締め切り:65日まで   
先着200名です お早めに予約をして下さい
★託児はいたしません

2012年5月20日日曜日

第68回助産師学会に行って来ました。基調講演「泣いて生まれて笑って逝こう」昇 幹夫先生を紹介します。

昇 幹夫先生のお話は笑いっぱなしで楽しかったです。
現役の麻酔科医・産婦人科医でありながら、「日本笑い学会」副会長、「元気で長生き研究所」所長として全国で講演活動を行っています。1997年ガン患者15名とともにモンブラン登頂。2000年がん克服日米合同富士登山に参加。ガン患者会イベントにも参画。「笑いは心と脳の処方せん」 「笑顔がクスリ」 「笑いと食と健康と」など著書多数。
免疫革命の安保教授が説くように、ガンは免疫が抑制された状態が極まって起こる病気です。免疫を抑制してしまうのは、
■ライフスタイル■
不規則な生活、働き過ぎ、過労
■食事■
肉食と白米、欧米型の食事
■心■
ストレス、生きがいの喪失

という日常の生活習慣です。
この三つが真の原因。それによって生じたガンが結果です。ガンは、いわば氷山の一角であって、水面下にもっと大きな原因である氷の塊がある。だから、水面上の目に見えるガンだけちょん切っても、原因が変わらなければ、また一角として頭をもたげてくる。ガンが再発したり、新たなガンができるということです。だいたい、ライフスタイル2割、食事3割、心が5割です。
20年前、お笑いの吉本興業に協力してもらって難波花月である実験を行いました。参加者に3時間半お笑いを聴いてもらった後に、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)がどうなっているか調べた。すると、明らかに笑った後のほうがNK細胞は元気になっていたんですね。NK細胞は、ガン細胞やインフルエンザウイルスをやっつけますから、健康で長生きのためには頑張ってもらわないといけない。それ以来、吉本は「我々は健康産業だ!」とアピールしています。(笑) NK細胞は「ナンバカゲツ細胞の頭文字だっ!」とかね。(笑)
NK細胞が元気になるのは、笑うことだけではありません。

【NK細胞を元気にするには】1.笑うこと
2.泣くこと
3.人に話を聞いてもらうこと(ホッとライン)
4.お華粧すること
5.楽しく歌うこと
6.良い睡眠を十分取ること
7.冷たいものを取らない、冷やさない

泣くことも、とってもいい。東京女子医大で実験しました。涙の中にストレスホルモンが排泄されます。だから、大泣きした後はすっきりするでしょ。人に話を聞いてもらうこと。華やかにお化粧すること。そして声を出して楽しく歌うこと。しっかり睡眠を取ること。ガンは細胞のコピーミスです。人体60兆の細胞のうち、一日で1兆個コピーされます。そのコピーの時間が夜寝てる時。だからちゃんと睡眠を取らないとコピーし損なって不良品が出来やすい。とくに慢性的な睡眠不足が悪い。
低体温はガンの温床です。体を冷やして体温が1度下がると、免疫の働きは6~7割に落ち込みます。「喉元過ぎると熱さ忘れる」と云うのは、喉から下には知覚神経がないからです。だから、ついつい平気で冷たいものを摂ってしまう。すると体の内部が冷えきってしまう。温泉がいいのは、温泉卵の原理です。温泉卵は黄身が固くて白身は柔らかい。内側がじんわり温まるんですね。だから湯ざめしにくい。
食事で問題なのは、食べ過ぎ、欧米型の食事、トランス脂肪酸です。高カロリー、高脂肪の食事は内臓に負担がかかる。処理するのが大変なんです。それらは、長年かかってできた民族的な体質にそぐわない。伝統的な和食が私たちの体には合っているんです。20代、30代の乳ガンがものすごく増えていますが、乳ガンは欧米型の食事と大いに関係があります。住む土地の風土に育まれた旬の食材を食べることです。
免疫がしっかり働けば、ガンも悪させずに共存できます、老衰で亡くなっ方を解剖してみると、約8割にガンがある。免疫がしっかりしていれば、別にガンがあっても天寿を全うできるんです。そのためには、生活習慣を見直すことがとても大切なんです。
昇 幹夫先生のホームページはhttp://smilenobori.my.coocan.jp/

2012年5月12日土曜日

気持ちいいな~

赤ちゃんはお風呂が大好き!それはママの子宮で温かい羊水の中にいた事を思い出すから。
赤ちゃんはママの胸に抱かれておっぱいを飲むのも大好き!それは子宮の中で温かく抱かれていた時と同じように安心するから。
赤ちゃんは抱っこされて歩いてもらうのも大好き!それはママの子宮の中で気持ちよくゆらゆらしていたから。
この写真の赤ちゃんは生後4日目です。なんて穏やかな顔をしてるのでしょう。
4月13日に生まれた高野翔さん陽子さんの初めてのお子さんです。かほちゃんと名付けられました。本当に可愛いですよね。

人間の子育ては厄介です。なぜなら人間は10ヶ月~1年もの早産をしているから。
哺乳動物は皆生まれたら直ぐに四本足で立ちます。そして自分からママのおっぱいを飲みに行きます。しかし人間の赤ちゃんが四足で上手にハイハイしてママのおっぱいを飲みに行けるのには10ヶ月~1年もかかります。人間の赤ちゃんも生まれて30分もするとおっぱいを欲しがるしぐさをします。でもママが上手に抱いて、あるいは助産師などの世話をする人が、赤ちゃんの口をママの乳首に触れさせないと、おっぱいを吸うことが出来ません。
なぜ人間だけがこんなに未熟な状態で生まれてくるのでしょうか?それは、2足歩行をしたことで脳がとても発達し頭が大きくなったので、生まれて直ぐに歩けるほど大きくなるまで子宮に入っていると、産道を通れなくなってしまうからです。しかも2足歩行をしたため、骨盤がSの字に曲がってしまってますます産道を通りにくくなってしまいました。ですから未熟な状態で生まれるしか選択肢は無かったのです。だから、人間の子育ては手がかかり大変なのです。
しかし、お産や子育てには素晴らしいメカニズムが用意されています。人だけが持つ大脳新皮質(読み書きそろばんの脳)を使わずに本能の脳である大脳辺縁系を使うことが出産や子育てを楽にしてくれます。
それにはまずリラックスすること。そして親愛なるパートナーに大切にされて不安の無い生活をすること。そしておっぱいを出産直後から吸わせることがとても大切です。
なぜなら赤ちゃんが乳首を吸うとその刺激が脳下垂体に伝わり、プロラクチンというおっぱいを作るホルモンとおっぱいをピューと飛ばせるホルモンであるオキシトシンが沢山分泌されます。
そのプロラクチンというホルモンは母性愛のホルモンといわれています。動物実験でもプロラクチンを雄に注射すると母性的な行動をする事が分かっています。だから、おっぱいを吸わせれば自然と赤ちゃんのお世話をしたくなるし、母性が目覚めるので子育てが楽しくなるのです。
オキシトシンは子宮収縮を促すので産後の回復が早くなります。また、オキシトシンは愛着形成のホルモンで、大好きな人に触れられたりすると気持ち良くなる時に出るホルモンです。だからおっぱいを吸わせるとオキシトシンのおかげで赤ちゃんへの愛着が深くなります。
その様に仕組まれた女性の体はまさに神秘です。神様の技です。
だから、自然に産んで自然に育てれば、ママは楽なのです。あたりまえに産んで、あたりまえに育てる環境は、まず出産する環境を選ぶ事から始まります。自分が一番リラックスできて安心できるところで、女性が本来持っている自然に産む力を十分に発揮できるサポート体制があるところ。そして赤ちゃんの持っている哺乳動物の本能が十分に発揮できる環境である事が望ましいですね。

2012年5月8日火曜日

真弓定夫先生講演会のお知らせ

(社)大分県助産師会の企画で、あの有名な、てんつくマンも紹介してくれている、東京の小児科医、真弓定夫先生の講演会が一般公開で行われます。子育てに一番大切なことを話してくれます。この機会を逃すと一生後悔しますよ!ぜひ参加して下さいね。
大分県助産師会80周年記念公開講座
自然流子育て

薬や注射に頼らず、食べ物と生活習慣
 を見直すことで、病気知らずの体を
つくる、自然な子育へのアドバイス

2012617日(日)
13301630
受付:1300より
場所:大分文化会館 第2小ホール
入場料:1,000円(一家族)
講師:真弓定夫先生
1931年東京生まれ
      東京医科歯科大学を卒業後,佐々医院小児科医長を務めた後,1974年武蔵野市吉祥寺に真弓小児科医院を開設『薬を出さない・注射をしない』自然流の子育てを提唱
2003年に社会文化功労章受賞
      <著書> 「自然流育児のすすめ」「自然にかえる子育て」「病気知らずの自然流育児」など多数

問い合わせ先:大分県助産師会総務担当   サエラ助産院・戸高佐枝子
電話:090-3075-1730
       申し込み:メール saera-midwife1188@silk.plala.or.jp
                FAX  097-594-8360  
            ★住所・氏名・電話番号を記載して申し込んでください
 ★締め切り:65日まで  
        ★先着200名です お早めに予約をして下さい
★託児はいたしません

5月13日(日)デユーランゆかり先生のお話会

2月15日に2人目の赤ちゃんを自宅出産をされた ゆかり先生。もちろん私が取りあげました。
ゆかり先生は東部病院で健診を担当されてるドクターです。沖縄から大分へ越して来られて2年ですが、6月に沖縄へ戻られます。自然療法をされるドクターなので沖縄へ帰られるのはとても残念ですが最後のお話会ですのでみなさん是非参加して下さいね。

5月13日 日曜日10:15~ 一時間程
鶴崎公民館2階和室

対象:小さい子を子育て中もしくは子作りを考えている人

トピック
人間の体には自然治癒力がある。
自然を妨げないようにするのが一番の治療。

サブトピック
自宅分娩(フリースタイル分娩)
子供が熱をだした時の対応方法
予防接種は必要?
だっこ布の使い方デモンストレーション

お楽しみ:バナナ/ストロベリー アイスクリーム (乳製品なし。添加物、砂糖、甘味料なし)

レクチャー中に子供達がわいわいしていても大丈夫です。

参加費 1家族何人でも500円 (アイスクリーム代含む)



2012年4月19日木曜日

WHO(世界保健機関)母乳育児成功のための10ヶ条について

 自宅分娩が主流だった昭和20年の母乳率は90%でした。その後徐々にお産が病院で行われるようになり、昭和35年には自宅分娩は50%、そして昭和45年には4%まで激減しました。それに伴い母乳は20%まで激減してしまったのです。母子相互作用の研究や厚生省の母乳研究により母乳育児を勧める様になりましたが、現在の母乳率は50%位です。この数字は20年くらい変わってません。これには政治家と大手企業がつながっているせいだと私は思っています。1989年にWHOとユニセフ が共同声明として出した「母乳育児成功のための10ヶ条」を日本政府は批准しませんでした。乳業メーカーは大手ですから、日本政府はこの声明を批准しなかったと言う訳です。この10ヶ条に書いている事は、自宅や助産院での出産後のケアとして助産師が普通に行っている事です。出産後、赤ちゃんとお母さんを隔離することなく、助産師などの専門家が温かく見守りお手伝いすれば、あたりまえに母乳はほぼ誰でもたくさん出ます。赤ちゃんは出生後30分位すると、おっぱいを探すしぐさをでします。哺乳動物としての本能です。お母さんは乳首を赤ちゃんの口に近づけようとします。出生直後から、赤ちゃんが欲しがるたびに、欲しがるだけおっぱいを与えれば、誰でも母乳はたくさん出ます。お母さんが病気だったり、真性陥没乳頭等で直接吸わせる事が難しい人がいらっしゃいますから、人工乳は必要かと思います。しかし人工乳の無かった昔は、母乳の足らない人は母乳がたくさん出る人から「もらい乳」をしていたのです。今よりずっと出生率が高かった昔は、ご近所さんにおっぱいをあげてるお母さんがたくさんいたのでしょうね。古きよき時代ですね。
政治家と大手企業の癒着は、まさに今の「原発ムラ」と同じ構図です。そんなことに、人間の本質的な部分まで奪われる事を私は断固許せません。
WHO(世界保健機関)母乳育児成功のための10ヶ条
 (1989年3月14日 WHO・ユニセフ共同声明)
第1条 母乳育児推進の方針を文章にしてすべての関係職員がいつでも確認 できるよ
    うにしましょう。
第2条 この方針を実施するうえで必要な知識と技術をすべての関係職員に指導しま
    しょう。
第3条 すべての妊婦さんに母乳で育てる利点とその方法を教えましょう。
第4条 お母さんを助けて分娩後30分以内に赤ちゃんに母乳をあげられるようにし
    ましょう。
第5条 母乳の飲ませ方をお母さんに実施に指導しましょう。また、もし、赤ちゃんをお母さんから離して収容しなければならない場合にも、お母さんに母乳の分泌維持の方法を教えましょう。
第6条 医学的に必要でない限り、新生児には母乳以外の栄養や水分を与えないよう
    にしましょう。
第7条 お母さんと赤ちゃんが一緒にいられるように終日、母児同室を実施しまし
    ょう。
第8条 赤ちゃんが欲しがる時はいつでもお母さんが母乳を飲ませてあげられるよう
    にしましょう。
第9条 母乳で育てている赤ちゃんにゴムの乳首やおしゃぶりを与えないようにしま
    しょう。
第10条 母乳で育てるお母さんのための支援グループ作りを助け、お母さんが退院する時にそれらのグループを紹介しましょう。

2012年4月10日火曜日

写真家の船尾さん宅ギャラリーK2でのお話会がありました。

4月8日に写真家の船尾さん宅ギャラリーK2でのお話会がありました。


今回のお話会では以下のような事についてお話させていただきました。


妊娠・出産・2歳くらいまでの子育ては生命の根源的な部分であり、政治・経済・文化(流行)の影響を受けてはいけない。

・    スポック博士の罪
・    分娩台の罪
・    出生直後の母子を離すことの罪。
・    アクテイブバースの素晴らしさ。
・    人間は1年の早産をしている。
・    WHO(世界保健機関)母乳育児成功のための10ヶ条(1989年3月14日 WHO・ユニセフ共同声明)を日本政府が批准しなかった事は、日本の政治の縮図である。

皆さん初めて聞く事ばかりだったようです。
生命の根源的な部分である、お産やお産直後の母子の本来あるべき姿を、これからブログで伝えて生きたいと思います。

2012年4月1日日曜日

写真家の船尾さん宅にて私のお話会があります。

「月刊セーノ!」の写真と記事を書いて頂いた、写真家の「船尾修さん」が、昨年自宅脇に開設した多目的アートスペース「Gallery K2」にて私のお話会を開催されます。

【日時】:2012年4月8日(日)午後14時~
【場所】:日出町南畑、速見エコビレッジ内 Gallery K2 (速見ICから車で5分)
【参加費】:500円(高校生以下無料) お茶菓子付き

【連絡先】:船尾 TEL(0977)72-7857

2012年3月31日土曜日

「セーノ」に掲載されています。

大分合同新聞の月刊誌、「セーノ」に、サエラ助産院の記事が掲載されています。

月刊セーノhttp://www.oita-press.co.jp/seeno/

2012年3月30日金曜日

ホームページリニューアルしました。

2012年4月1日。

サエラ助産院のホームページをリニューアルしました。

今後とも宜しくお願いいたします。